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長野ヒデ子さんの世界を満喫!

 2月25日(土)、当館メディア・アート・ホールで「平成23年度子どもが主役の読書ー長野ヒデ子講演会ー」を開催しました。絵本をはじめ、エッセイ、紙芝居、CDなど200タイトル以上の作品を長年作り続けられている大作家さんだ!・・・という緊張はアッという間にとんでいき、長野さんのやさしい笑顔と口調に会場の200人のみなさんも一瞬で長野マジックにかかってしまいました。

 講演はたくさんある作品の中から、デビュー作の『とうさんかあさん』、子どもの誕生にはもうひとつの誕生があると『おかあさんがおかあさんになった日』、知られざる新美南吉の魅力を伝えたいと描かれた『狐』、娘さんとの共著となった『すっすはっはっ こ・きゅ・う』、人権に真正面から向き合った『ひらがなにっき』、ご自分の故郷から主人公をネーミングした『せとうちたいこさんデパートいきタイ』、初エッセイの『ふしぎとうれしい』などたくさんのエピソードをお話しくださりました。

 また朝から和歌山を探索され「青石」に感激されたお話などからも何歳になっても探究心・好奇心旺盛で洞察力の鋭い長野さんの感性を感じさせられました。最後には「時間がなくなっちゃったけどひとつ紙芝居してもいいかしら?」の声に会場からアンコールの拍手喝采!!紙芝居『ころころじゃっぽーん』の熱演に続いて、長野さんのCDをBGMに「たいたいたいこさん」の大合唱で名残惜しんで終了。「長野先生ありがとうございました」の客席に応えられ、最後に折り紙とはさみでチョチョチョイとネコちゃんの置き土産を作って舞台を去られました。人間味溢れる長野さんのいっぱい中身のつまった70年間を味わわせていただいき、穏やかで楽しく、そして「生きる力」のもとになるパワーを全身で感じることのできる時間となりました。

 長野さんを和歌山駅にお迎えにあがり、改札口でコートを着ずに待っていた私を見るや否や「寒いでしょう!」とご自分が巻いているマフラーをすばやくとり、ごく自然に掛けようとされた長野さん!講演会でのお話が、まさにあの改札口でのお姿と重なり、心を暖かくしていただきました。 

 「和歌山をとても好きになりました」と言ってくださった長野さんにパワーをいただき、本を通して人とその人が生みだす素晴らしい力をこれからもどんどん和歌山に運んできたいと思います。

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 打ち合わせも「こうしましょう!」と真剣!    ひとつひとつの作品への思いが語られます

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 はーい、みなさん息を吸って!会場全体が深呼吸   紙芝居もとっても素敵なのよ